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でこなる横丁に「Nature」がオープン!飛騨の食材にこだわった自然派フレンチ

2021年12月、高山市のでこなる横丁にオープンした「フランス食堂Nature(ナチュレ)」。飛騨の食材を使ったフレンチが食べられる、フランス国旗が目印のお店です!オーナーの河上さんにお話を伺ってきました!

農家さんとの会話をなによりも大切に


——店内のボードで紹介されている農家さんは奥飛騨地域が多いですね!

河上さん:僕が奥飛騨出身なので、野菜は主に奥飛騨の農家さんから仕入れています。
ただ仕入れるだけじゃなく、コミュニケーションを大事に、食材にも農家さんにも敬意を払って接するようにしています。すると農家さんも「こういう野菜はどうですか」と提案してくれたり、「こうすると美味しいよー」なんて調理方法を教えてくれたりしますね。

良い農家さんを知ってもらいたいというのがこの店のコンセプトでもあるので、Instagramに料理の写真を投稿して「○○農家さんの野菜」とハッシュタグをつけたりもしています。

奥飛騨の旬にこだわった料理

——お料理のこだわりを教えていただけますか?

河上さん:まずは「食材ありき」、そして食材を使いたいからといって無理して県外から取り寄せるのではなくて、四季の中で「今の飛騨にあるもの」を重視しています。
同じ食材でも「今の飛騨」でとれたものの方が鮮度がぜんぜん違います。こういう素晴らしい野菜があるんだよっていうのを知ってもらいたいんです。

あと遠方から取り寄せるのは輸送コストもかかるし、大げさに言えば二酸化炭素の排出も増えますし。ただ使うだけじゃなくて、何か理由があって使いたい、これからの時代そうなっていくんじゃないかと思いますね。

使うのは基本、飛騨の野菜。なければ岐阜県産を中心に使います。
夏には90%以上、冬でも貯蔵した豆や寒干し大根、越冬野菜を使ったりして半分以上は飛騨産です。

お皿を華やかに彩るのは、農家さんにお願いして冬の間に作ってもらった越冬にんじん。


地元で買う野菜はまずなんといったって安い、そして安心です。
外の畑で育てた路地物野菜は、温室や水耕栽培のものとは強さが違うんです。まず腐りにくいし、葉の固さや辛さ、味の濃さも全然違います。土、太陽の光、それからいろんな微生物の影響もあると思います。

奥飛騨の自然の恵みを大切にしたいので、野菜だけでなく、ジビエ料理の肉も飛騨神岡の猟師さんから仕入れています。

魚に関しては自分で釣った川魚をお出しすることもありますし、海の魚だと日本海側のものを使うようにしています。
飛騨に海はありませんが奥飛騨に流れる川の下流は富山湾なので、海の幸も山の恵みと繋がっているという考え方ですね。

食材への探求から生まれる一皿のストーリー

河上さんが採ったタマゴタケ。おなじみの赤い姿になる2日ほど前の幼菌。


河上さん:僕は山菜ときのこ採りが好きなので、春先から奥飛騨の実家の方に採りに行きます。メジャーな山菜以外の山野草も採ります。

たとえばアスパラ畑に生えている雑草をひもとくと実はアブラナ科の食べられる植物であったりします。それをアスパラと一緒に使うことによって、一皿の中に「同じ畑でとれた」というストーリーが生まれるんです。
アスパラも、僕らは勝手に茎の部分だけを「アスパラ」と呼んでいますけど、本来は根っこから花までアスパラですよね。だからなるべく食べられるのであれば使うようにしています。

人間が勝手に食べられる食べられないっていうのを決めてるだけで、実は食べられるものはいっぱいあります。そう思うと愛おしくなってくるというか、「雑草」には見えなくなるんです。
見方を変えれば食材に変わるのが、畑の面白いところ、料理の面白いところでもありますね。

「結旨豚(白川郷の豚)のロースト 赤ワインソース」胡椒のように見えるのは野菜の炭のパウダー。香ばしく深みのある味わい。

アラカルトとコース、店主特製「飛騨牛海軍カレー」

——アラカルトとコースメニューにはそれぞれどんな料理がありますか?

河上さん:でこなる横丁にはやっぱりお酒を飲みに来るお客さんが多いので、アラカルトではワインに合う料理、それからブイヤベースとかコンフィのようなカジュアルな料理を用意しています。

ごはんものメニュー「元海上自衛隊が作る飛騨牛海軍カレー」気になります・・・!


河上さん:実は高校卒業してから3年間、海上自衛隊で働いていたんです。海上自衛隊のカレーはすごくおいしくて、僕もカレーだけは得意になっちゃったんですね。
自衛隊を辞めてフランス料理の店に入った時もメニューになぜかカレーがあって、縁を感じて(笑)、自分の店を持つ時もカレーを出そうと決めてました。

「海軍カレー」は横須賀にはいっぱいあるし、「飛騨牛カレー」は高山にいっぱいある、でも「飛騨牛海軍カレー」はどこにもない。この店にしかないメニューを作りたかったのと、ネーミング的にも面白いかなと思って。

——海軍カレーというのは普通のカレーとは違うんですか?

河上さん:僕がいた船ではとにかく隠し味をいっぱい入れてました。作る人によって味が違います。僕も毎回アレンジしていましたね。今はフランス料理でやってきた技術もふまえながら、自分なりの海軍カレーを作ってます。

コース料理はアラカルトと全く表情を変えて「飛騨のフレンチ」、ここでしか食べられないようなフレンチベースの創作料理を出せたらいいなと思っています。

「スペシャリテ【山と海】」牡蠣をメインに、同じ季節に採れる野菜を添えて。


「スペシャリテ【山と川】」アマゴの一夜干し、山菜のマリネ、イタドリのジャム。


下積み時代から「自分の店を開く」と決めていた

河上さん:海上自衛隊のあと、名古屋を中心に店を変えながら料理人として働きました。1軒はイタリア料理、あとはフランス料理の店です。
28歳の時に、LE MIDI(ルミディ)のオーナーに誘われて、姉妹店のle midi-i(ルミディ・アイ)で11年ほど料理長をやっていました。コロナをきっかけに辞めて、しばらくは老人ホームで給食を作る仕事をしながら、生産者のところを回ったり、家で新しい料理を作ったみたりと、独立の準備を始めました。

僕は自分の店をいつかやると決めていたので、かなり前から給料が入るたびにカトラリーやお皿、ワイングラスなどを毎月少しずつ買い揃えていたんです。
でこなる横丁に店を出すと決まってからオープンまでは1ヶ月しか時間がありませんでしたが、おかげでそのあたりの苦労はせずにすみました。

オープンした後でまた必要なものを足していったり、メニューを増やしたりしています。

「いつかのために」と少しずつ集めたものがディスプレイを飾る。写真は郡上・辰巳蒸留所のクラフトジン。



地元の美食で地元を元気にしたい!

河上さん:このコロナ禍で外食産業は停滞してますよね。みんなすごく我慢してますが、このままではやっぱりよくない。ここは小さい店ですけど生産者も含めて周りを巻き込んで、みんな元気になってほしい、活気づいてほしいと思ってます。仕事も遊びも、楽しむのが一番ですね。

この店のテーマには「ローカルガストロノミー(地元の美食)」を掲げていて、地産地消はもちろんそうですが「地産地活(地元のもので地元を活性化)」を目指しています。

飛騨の農家の良さが世界的に広まってほしいですし、まずは地元の人に知ってほしいってのが一番かなと。
観光の方はもちろん、地元の方もぜひ来てくださいね。


他では食べられないめずらしい食材に出会えるかも?!
まずはランチやアラカルトから、そして河上シェフが自ら振る舞うこだわりのコース料理を食べに「Nature」へぜひ足を運んでみてください!

フランス食堂Nature
TEL:090-7367-5663
住所:岐阜県高山市朝日町24(でこなる横丁)
営業時間:ランチ11:00~14:00(L.O.13:30)/ディナー17:30~22:00
ランチフルコース・ディナーコースは要予約
席数:8席 6名~貸切可
定休日:水曜日
駐車場:なし(近隣のパーキングをご利用ください)
SNS:Instagram
問合せ・予約:電話またはInstagramのDMにて受付

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久保真弓
京都出身・2020年に高山へ移住。四季の美しさと飛騨野菜の美味しさ、人の温かさに惚れこんでいます。